2010/07/13

伊豆までひとっ飛び

少し時間が経ってしまいましたが、冬にも行った伊豆の友人宅に
再び行ってきました。

今回行きは1人でのドライブ。
9時頃に自宅のある東京を出て、昼前には沼津ICに着いていました。
わずか2時間余りの小ドライブでしたが、車の運転好きな私にとって
そこそこ満足出来る丁度良い距離の快適ドライブでした。

今回の目的は何と言っても4月に手に入れたという友人の陶芸のアトリエ
を訪ねる事と、いつもの美味しい食事とお酒。
前回同様、車に大きめのクーラーボックスを積み込み、自宅で下ごしらえを
した料理や、お土産代わりのホームベーカリーで焼いた自家製のパンを
ぎゅうぎゅうに詰め込んでの訪問。

友人お気に入りのマクロビオティックの農家カフェ「あぐり」で美味しい
ランチを頂いたあと、足りない材料をスーパーで買い込み友人宅へ向かい、
仕事を終え新幹線で移動した友人も到着し、いざ調理!

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今宵のメニューは
●有頭海老のソテー、バルサミコ酢ソース
●自家製花巻(中華パン)
●セロリとニンジンと香菜のアジアンサラダ
●茹で塩豚の北京ダッグ風
●カボチャとレーズンとクルミのクリームチーズソース和え
●ピクルス2種(赤タマネギ、らっきょう)
写っていないけれど・・
●エスカルゴのガーリックグリル

海老のソテーは冬に訪問した際に友人が作ってくれて、
その余りの美味しさに家で再現し、花巻をちぎってソースに
付けたらもう絶品!・・なので、私のリクエストで友人が再び
作ってくれました。
それに馬鹿ウマのドイツワインも次々に開けてくれて、
数え切れない程の乾杯を交わしつつ、数ヶ月ぶりの再会を楽しみました。

食事の後は当然階下にある天然温泉に直行。
エレベーターで下に降りれば滾々と湧く温泉があるというこの環境。
あぁ・・・本当に羨ましいです

翌日は友人の旦那(ドイツ人)の大好物のメゾンカイザーの
パンォショコラと果物で朝ご飯。
とにかく美味しいパン屋が近くに無い事が友人夫婦の目下の悩みで、
彼女が仕事で東京に来た時は、これでもかとPaulでパンを買い込んで
帰るらしいのですが、ホームベーカリーでも十分美味しいパンは焼ける
んだよ!と力説したのですが、やはりデニッシュ系となると確かに面倒
だったりするんですよね・・私も。

その後、何やかやと不具合の映像機器の配線やら設定やらをしている
うちに時間が過ぎ(女にしてはメカ好きなもんで配線大好きなのです)、
気付いたら午後に・・・
慌てて支度をして今度は友人が定期的にお料理を習っているという
彼女イチオシのマクロビオティックのレストランtutty cafeへ向かいました。
何か食べてばっかりですが、身体に良いものは負担無く胃に収まるのが
実感出来るような素晴らしいランチでした。

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玄米も大豆ミートを使った汁物も目から鱗の美味しさです。
お野菜は自家製無農薬野菜をふんだんに使い、どれも
素材の特長を生かした料理法で参考になる事ばかりの一皿でした。
木のスプーンは口当たりが気に入り即購入!毎日愛用してます。

ランチの後は今回の最大の目的である友人のアトリエにようやく移動。

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アトリエは海沿いの国道から少し入ったところにある古い一軒家。
結構傷んでいたらしいのですが、最低限の手直しでなかなか
素敵なアトリエになっていました。
荒れ放題だった庭は大きな石を取り除き整地して、可愛い畑に
姿を変えていました。
凝り性な友人は農協の家庭菜園教室に通い、一から丁寧に畑作り
をスタートし、今ではジャガイモ、トマト、シシトウ、とうがらし、ハーブ類
などなど結構な数の野菜が元気に育つ畑になっていました。凄い!

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肝心のアトリエの内部。
彼女のセンスの良さが光る素敵な空間でした。

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子供椅子の上にある花瓶はもちろん友人の作品。
家具はスイスの自宅やイタリアの別荘で使っていたものを
運び込んだものも多くあり、それが日本の古い家に自然に馴染んで
いるのが面白いなぁ・・と思ったり。

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スイスの工房から陶芸に使う土も運び込んだというのを聞くと、
今更ながら友人がプロの陶芸家になった事を実感しました。

だって、最初に出会ったのは同じ学校の生徒としてだし、
その後は彼女は演劇の世界に足を踏み入れ、結構アンダーグラウンドな
演劇好きの間では人気女優だったりもした事もあって、今では時代の寵児
になってしまった作家や役者と芝居を作っていた頃の印象が強く残っていて、
海外生活が長く離れていたせいか、未だに陶芸家に転向した事に実感が
湧かなかったのです。

そしてようやく今回の伊豆入りの本題に・・
実は12月に行う母の三回忌にお返しする品物を出来れば彼女の作品に
したいと思い、そのうち合わせも兼ねての訪問だったのです。
彼女も花好きの母にちなみ花器と花の種をセットにしたらどう?とか、
心動かされる提案をしてくれたりして、話は盛り上がったのですが
結論は珈琲好きだった母にちなみコーヒーカップを焼いてもらう事に決定。

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この白いカップをベースに少し手を加えてくれるそうで今から楽しみです。
これに母の大好きだった珈琲専門店の豆とお菓子をセットにして
贈ろうかと計画中。
そうなると、じゃぁ入れる箱は?とか、挨拶のカードは?とか、
ラッピングはどんなのにする?とか、凝りだしたら際限なくなりそうで
正直今から怖いのですが、年末の三回忌の法要は恐らく親戚に
来てもらう最後の法要になると思うのと、江戸時代から続く我が家の
古いお墓の風化が酷いので、これを機に立て直すという事もあり、
単純に三回忌だけではない法要になるので、お返しやお食事など
手を掛けられる所はキチンとしたいと思っていて、そういう意味でも
今回の友人の協力は本当にありがたいものでした。

静かで緑と陽が燦々と降り注ぐ気持ちの良いアトリエで、つい時間も忘れ
話し込み、気付くと急いで戻らなきゃ・・・・!と焦る時間に。
再び碧い海が広がる湾岸線を走らせ彼女の自宅に戻り、勧められるがまま
温泉でひとっ風呂。

一泊二日の短い旅でしたが、身体に良いマクロビオティック料理で
舌と心を満たし、友人と時間を忘れる程しゃべりまくり、伊豆の自然に
癒された2日間でした。
夏の間バカンスでヨーロッパに戻るらしく、留守の間使って良いよ〜
なんて言うもんだから、半分本気にしちゃいそうです。

あぁ・・・でも一日の終わりを海に沈む夕日を見ながらぼ〜っと出来る
この環境は私の人生の理想そのものなんだよなぁ。
またもや海のある環境への東京移住計画の野望がムクムクと膨らむ私でした。


2010/06/26

完璧なカ・タ・チ

父の入院の記事以来、すっかりご無沙汰していたブログですが
そろそろどうにかせにゃ・・と重い腰を上げました。
肝心の父も無事GW明けには退院し、今では毎日ウォーキングに
勤しめる程にまで回復しました。

その間私も、友人の結婚式や、足腰を鍛えるぞ!と高尾山登山に、
数十年ぶりに多摩動物公園なぞにも足を運んだり、飽食の日々やら(笑)、
ライブやら藤原君の芝居やら・・・と、結構遊びまくっていたのですが、
なんとな〜く記事にしそびれたので、今後少しずつ自分の記録の為に
記事にせねば!と思っています。

久々なので自然界の美しいものを・・・と、我が家の庭に今日咲いてくれた
蓮の花をUpします。

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あまりの美しさに友人にメールしたら、「完璧な造形美」だと感動しきり
だったので、改めてまじまじとその美しさを確認するように写真におさめました。

庭で蓮を育てるようになってから数年経ちますが、せいぜい1つ咲けば
御の字だった蓮の花が、去年から始めた春先にやる根を整理した
成果がハッキリと出た為か、今年はすでに3つめの開花を確認しました。
人間が手を掛けた分だけ、懸命に応えようと蕾を付ける植物の健気さを
たまらなく愛おしく思います。

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基本的には純白の蓮が好きなのですが、今年はこの鉢もちゃんと蕾を
付け、こんなに綺麗な姿を見せてくれました。
薄いイエローから淡いピンクへのグラデーションのあまりの美しさのせいか、
作りモノのようにも見え幻想的にすら感じます。

その他、今の我が家の庭に健気に咲く花たちです。

まずは「あじさい」

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年々花の色が薄くなってきているような気がする「ガクアジサイ」たち。
でも、それがかえって涼しげで良いのかも。

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本人が種を蒔いた事すら忘れていたにも関わらず、繊細な姿を披露して
くれた「ニゲラ(ミスジキールブルー)」。
こぼれ種で来年も咲いてくれないかしら・・

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この時期の定番、地植えのラベンダーたち。
毎年違う種類のラベンダーを買っては花後に植えていた為に、
様々なラベンダーが時間差で楽しめてなかなか楽しいです。
いずれはラベンダーガーデンに出来ればなぁと目論見中。

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意識的にこんな色を取り入れないと、「白、紫、グリーン」の
花ばかりになってしまう我が家の庭。
青葉が目立つ庭に色が欲しくて植えたカラフルな花たち。

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最後に春先に沢山の可愛い黄色い花を付けてくれたミモザが
その役目を終え沢山の種を付けてくれました。

明日はそのミモザの種と、ホームベーカリーで焼いた大量の
自家製パンをお土産に、2月に一度訪れた伊豆の友人宅まで
車で小旅行の予定です。
4月に念願の陶芸のアトリエを構えたので、そこに行くのが今から
楽しみ!

では、また戻ったらちゃんと記事にします。

2010/04/27

健康って有り難い

先々週の週末に、前々から食欲不振を訴えていた父がとうとう観念し、
渋々ながらも掛かり付けの大学病院に連れて行った所、身体のどこかで
酷い炎症を起こしている事が分かり、検査に次ぐ検査を2日間に渡り
行った所、胆のう炎だと判明し、急遽緊急手術&入院という展開になり
てんてこ舞いしておりました。

年をとると極端に神経質になるか、もしくはウチの父のように
頑固に病院を避けるかの2パターンに分かれるかと思いますが、
やはり手当ては早いに越したことはナシ!
頑固にしてても良いことなんてありません…

結果、胆のう全摘した上に腹腔鏡手術では出来なかったらしく
リスキーな輸血をする始末。
隔月の血液検査の数値では安定していたはずの肝臓は開腹してみたら
少し硬くなってきているらしく、退院後はそのケアが大変になるはず…
頑張らねば!!

今回の入院で驚いた事が一つ。

父のように検査のつもりで病院に来た人が、検査結果で緊急手術をした結果、
麻酔が覚めてICUという特殊な環境に身を置いた時によくあるという
「ICU症候群」という状態に父も陥り、普段寡黙な父が気味が悪いほど饒舌に
なり異常にハイな状態が続いて、時折幻覚を見たり、支離滅裂な事を口走る
認知症の初期に似た症状になったのです。
亡くなった母が入院がきっかけで認知症を発症したと言うこともあり、
神経質にならざるおえない私は、教授と親しい叔父に頼み個室に移してもらう事に
しましたが、本人が相部屋の方が気が紛れるからと、これまた非社交的な
父らしからぬ事を主張するので、とりあえず父の意に添うようにしました。
その後、症状が和らぎはじめ、次第にいつもの父に戻った昨日辺りから
「個室にしてくれ〜」と言い出したので、来週の退院までの短い期間は
希望通り個室でノンビリとしてもらう事にしました。

孫の蓮にも会いたいでしょうが、まだ免疫力が低い乳飲み子を病室に
連れる訳にもいかず、蓮は中庭にあるタリーズコーヒーのカフェエリアで
専らお留守番の日々。

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入院してすぐの頃にフジロック仲間の結婚式があり、2日間程の間
病室に顔を出せない時も、弟妹に頼る事で無事に出席させてもらい
弟妹の存在の有り難さをシミジミ感じ、またつくづく健康って有り難い!!
と痛感した一週間でした。

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るぅの通院の待ち時間に携帯からアップしているので、
かなり読みづらいかも… スミマセン。(帰宅後修正しました)

2010/04/12

合掌

作家の井上ひさしさんが亡くなられた。

最後まで仕事をして死にたいと言われていたその言葉通り、最後まで現役の
最中の死だった。

ワイドショーのコメントで井上戯曲「ムサシ」を稽古中の蜷川さんや、藤原君が
偉大な存在を失った事を悼むコメントを述べているのを聞き、
蜷川さんは「同志」を藤原君は偉大な「導師」を失ったのだと痛感した。

75歳まで現役で、特に最近は次々と新作を書かれていただけに、
その旺盛な創作力から年齢に反し、その死を早すぎた死だと感じてしまうのは
私だけではないだろう。

まだまだ伝えたい事、国を憂うがゆえに書かなければならない事を沢山抱えた
まま逝ってしまった井上さんに遺された者が出来る事は、受け継いで行くと言う事
以外には無いのだと思う。

夏には藤原君がこまつ座の公演に初参加するというニュースを先日知った。
こんな風に井上戯曲が伝えたかった事を、遺した遺伝子たちが次の世代、
まだ井上ひさしの世界を知らない人たちに伝え続けて行く事が井上さんへの
何よりの餞(はなむけ)になるだろう。

井上ひさしという存在に出会えた事に感謝すると同時に、
今はただ、争う事の愚かさを説き、人間の持つ底抜けのパワーを信じながら、
筆1本で一途に伝え続けた偉大で愛すべき存在を失った悲しみを想い、
合掌。

2010/04/05

節約も水の泡・・・?

先日、妹にせがまれ彼女が切望していた大型スーパー
「コストコ」三郷店に行ってきました。

以前、年末恒例にしていた某ホテルのリビングよりもバスルームの方が
大きいという変わったスイートを借りて、高校時代の親友達と徹夜で
パーティをしていた頃に、幕張のカルフールで食材をこれでもかと買い込み、
危険な暴飲暴食の一夜を過ごしていたので、コストコの様な大型スーパー
は初めてでは無かったのですが、ヨーロッパ資本のカルフールよりも更に
大スケールの商品ばかりのアメリカ資本のコストコは聞きしに勝る
買い物ワンダーランドでした

少し高いかなぁ・・・と思う年会費(4000円)を払っても十分に納得出来る品揃えと
保証システムで、30冊セットのメモパッドや業務用のようなサイズの日用品に
店内を見て回るだけでもテンション
気がつくとご覧のような有様で、他の常連さんらしきお客さんのカートと比べると
明らかに初めてで買い方を知らない素人買いがもろバレの我々のカート・・・

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店内を見て回る事3時間、お会計は締めてウン万円近くのお買い物でした。
・・と、笑ってられない始末でしたが、ストレス発散!気持ちは爽快!
帰る頃にはすっかりコストコの虜になっていました。

帰宅すると買ってきた150枚入りのジップロックをフルに活用し、
妹宅と我が家の分を仲良く半分こ。
あとは少しも食材を無駄にしないようにと、プチトマトは低温の
オーブンに入れセミドライトマトにしてオイル漬けや冷凍にしたり、
お肉もハンバーグ種にして冷凍したりで、我が家のストックスペースは
あっと言う間に満員状態。
美味しかったのはチキンの丸焼きと巨大なニューヨークチーズケーキ
お肉も国産のモノが目立ち、目の前で解体しているのが見られ何となく
安心な感じが。ラムやスペアリブなど、パーティの時のメインに使えそうな
お肉が多くてもっと近くにあれば良いのになぁ・・と本気で思いました。

気の早い妹からは次回はいつ?と再びせがまれ、今度は開店と同時に
入店して隣接しているIKEAやH&Mも見たい!!と今から無駄なく回れるよう
お買い物ブログを見ては研究中らしいです。

ちなみに今回コストコで最も私的に盛り上がったのは工具のコーナー。
今はなき目黒のイエローハットで見て、欲しくて堪らなかったSnap onの
真っ赤なツールワゴンもどきのコピー品を見つけ喜ぶ姉を見て、
呆れ気味の妹を尻目に私のテンションはMAX!(笑)
買ってどうする?と言われても仕方がないモノ程欲しくなるのが私の悪いクセ。
しかし、ココは冷静になり今回は見送る事にしました・・って買うのか?私。(笑)

2010/04/03

るぅの初仕事

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うちの愛猫るぅがなんと初仕事の指命を受けまして、
先日そのお仕事が形になりましたと掲載誌を送っていただきました。

雑誌ではなく某ペットフードメーカーが発行している小冊子なのですが、
親友の中学時代の友人がこの冊子の編集を担当しているとの事で
紹介を受け掲載されることに。

しかし、人見知りで愛嬌を振りまく事が苦手なうちのるぅにそんな大役
務まるかしら・・・と不安の方が先に立ったのですが、撮影当日に
我が家にいらしたカメラマンさんは少しも心配ないと言わんばかりに
静かにるぅとのコミュニケーションを取ると、不思議なくらいリラックス
した表情に変わったのには本当に驚きました。
動物カメラマンさんの卓越した能力に感服です!

その力はるぅのお気に入りグッズや特技を披露する際にも発揮され、
お気に入りの硝子の花瓶から水を飲む所を撮りたいといえば
素直に飲むし、引き戸を自分で開けて出入りする所を撮りたいと
言えば、まるで打ち合わせしたかのように(笑)従順に開けるのです。
お陰様で時間が掛かるのを覚悟していた撮影が1時間も掛からずに終了。

後日、初仕事の報酬代わりに猫缶の詰め合わせと掲載誌が届き、
立派に大役を終えご満悦のるぅたんでした。

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2010/04/01

最近のはまりモノ その2

最近の嵌りもの・・
これまた料理ものですが、妹の出産祝いのお返しに贈ってもらった
これに嵌ってます。

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ホームベーカリーが簡単だとは聞いていましたが、
まさかここまで簡単とは・・・と感心してしまう優れものツール。

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最初の作品は水の入れ忘れで無惨な代物でしたが、
次は何とか見てくれは上の写真の通りイマイチですが、
味は納得の食パンが焼けました。

大阪のブランジェリータケウチという人気店の方が
このベーカリーに合わせて作ったレシピ本を入手して、
その通りに計量した材料を投げ入れただけなのに、
こんな美味しいパンが焼けるなんてスゴイ!の一言です。

最初に作ったレシピは「白ごまと全粒粉の食パン」。
本に書いてある通りにサンドウィッチにしたら本当に
サンドウィッチ専門店の1品のような味に・・

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コレに気をよくして、100均SHOPでパン作りに役立ちそうで、
尚かつデザイン的にもイケてるものを求め、こんなものを買い込みました。

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粉を種類別に保存するための保存容器や、焼いたパンを冷ます時に
必要なスチール製の鍋敷き(?)もデザイン、機能ともに優れた1品。
最近の100均SHOPの充実振りはほんとスゴイです。

他にもパン生地だけ作り、ベーグルやカンパーニュなども出来るらしい
ので、いずれはパンを買わなくなる日も近いかも?

2010/03/30

最近のはまりモノ その1

最近嵌っているのは今更ながら「料理」。

しかし条件がありまして、それは保存が利くストックレシピであることなのです。
最初は夕飯の支度の為に帰宅しても慌てず調理にかかれるようにと
始めた事だったのですが、今まで冷凍不可だと思っていた素材が
冷凍保存出来る事を知ると、それを使ってただ焼くだけの状態で
冷凍するようになり、いつの間にか我が家の冷凍庫は常に満室状態に・・
でも、冷凍庫は隙間無くストックする事が節電に繋がるそうなので、
エコにも役立ち一石二鳥の良い事づくし!

その中でも最近のヒット作は「大根餅」&「レンコン餅」の餅シリーズ(笑)

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レンコン餅というか・・レンコン自体にはまっている感じで、
横にあるガーリック効かせたポテトサラダにもしっかりとレンコンが
プラスされている程、いま我が家の食卓によく登場する食材
ナンバーワンかも。

作り方は至って簡単で、すり下ろしたレンコンに片栗粉、干しエビ、
万能ネギを入れて丸めるだけの手間いらずレシピ。
その割に美味しいし、冷凍出来るから何か1品欲しい時に
便利この上ない存在です。

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コレが大根餅です。
大好物なのでコレがうちで出来ると知った時は嬉しくて、嬉しくて
ついつい多めに作ってしまいました。
ポイントは旨味を足す為に焼き豚を刻んで入れる事。
乾燥帆立などの旨味タップリの素材を入れても絶対に美味しいはずです。
ピッタリな蒸し器が無くて一瞬困ってしまいましたが、まぁどうにかなるもの。
蒸し上がったら適当な大きさに切って、あとは凍らせるだけ。
お酒のつまみにも最適だし、おかずにもなる優れもの。

あとは自家製ドライトマトや、粕漬けの床を作ってそこに魚や肉を
つけ込みあとは焼くだけ!いろんな粕漬けが出来上がるのが楽しくて、
鶏肉や豚肉、塩鮭や白身の切り身など色んな素材に挑戦。
肉よりも魚中心の食卓にしたいと始めた事ですが、その日も近いかも・・

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最近、手にする本も保存法や作り置き料理のことが詳しく紹介されている
本ばかりが目についてしまい、この本は既にバイブル化してます。
綺麗な写真やおしゃれなレシピが掲載されている訳じゃありませんが、
実用中心の内容は本当に助かります。

あとはネット上に豊富にある色んな人の知恵を拝借して、買った食材を
無駄なく使う事を心掛けていたら、気がつけば食費が半分も残っていました
やれば出来るじゃん!と自画自賛しちゃうほど
何とも生活臭漂う嵌りモノですが、不安定な今の時代下手な財テクよりも
地道で安全だよなぁ・・と思う今日この頃です。

2010/03/14

上海バンスキング

Shanghai

オンシアター自由劇場の名作「上海バンスキング」を観てきました。
初演は1979年、西麻布の交差点近くの硝子屋さんの地下にある
彼らの持ち小屋アンダーグラウンド自由劇場で上演され話題を呼び、
その後、銀座博品館劇場、渋谷Bunkamuraのシアターコクーンと
場所を移し、今から16年前の1994年にシアターコクーンで最終公演と
銘打ち、惜しまれつつも上演の歴史に幕を閉じた伝説の作品でした。

私は自由劇場が解散する数年前、シアターコクーンで毎年年末に
上演されていた「ティンゲルタンゲル」という舞台で彼らの魅力に
取り憑かれ、見事どっぷりと嵌ってしまったファンであるにも関わらず、
残念ながら「上海バンスキング」の最終公演には間に合わなかった
ファンの1人でした。
観られないほどに思いは募る・・・じゃないけれど、とにかく過去の
パンフを古本屋で買いあさり、可能な限り映像資料も集めまくり、
今ではオンタイムで観ていたかの如く、台詞も頭に入ってしまった位
観まくった事を懐かしく思い出します。

その観られないと思っていた舞台が再演されるというニュースを聞き、
驚きと共に慌ててチケット確保に奔走し、ようやく手に入れた2公演分の
チケットは、私にとって夢にまで見た幻の舞台への招待状でした。

通い慣れたシアターコクーンに「上海バンスキング」の公演を知らせる
垂れ幕が下がり、そこにオンシアター自由劇場の劇団名は無くとも
劇場ロビーには、この劇団特有の開演前から観客を舞台の世界へ誘う
遊び心溢れる空気がロビー全体に漂っていました。
後にも先にも彼らほど観客を楽しませる事を自分たちも楽しんでいる
大人を私は知りません。
ロビーに一歩脚を踏み入れた時から幕は上がっていて、開演ベルなど
必要なく、気付くといつの間にか役者達が客の中に紛れ、そのまま
物語が滑るように始まるのが彼らの流儀でした。
今回もコート姿の笹野さん演じるバクマツがトランペット片手に
通路にいつの間にか姿を現し、彼の吹くペットの音をきっかけに
「上海バンスキング」の幕は上がります。
その音に串田さんのクラリネットが重なり、小日向さんのサックスが
音をかぶせ・・と次々に消えていった仲間達が集まるオープニングは
繰り返し観たビデオの中でしか会えない彼らの姿でした。
それをリアルに見る事が出来た喜びたるや・・もう・・
しかし、ここで感動ばかりを述べているだけで終わってしまいそうなので
この辺で終わりにしますが、久しぶりに気持ちが高揚し全身に立った
鳥肌はなかなか収まってくれませんでした。

ストーリーは映画にもなっていて有名すぎるので敢えて触れませんが、
軽快なストーリーの中にしっかりと反戦の思いが込められていて、
見た人の中に確実に何かを残す優れた戯曲だと観る度に思わせて
くれる大事な作品です。

この作品の魅力の核を占める要素に役者自身が実際に歌い、
楽器を演奏し、生の音を毎回聴かせてくれる事があります。
初回一緒に行った友人は、生演奏が劇中に織り込まれるのを
知らなかったらしく非常に驚いていましたが、確かに生の音は何物にも
代え難いほど圧巻で、瞬時に観る者の耳と目を支配し、目の前でさも
当然のように演奏している役者達はそれぞれの役を抜け出して
楽器を一体化し、本物のミュージシャンにしか見えない位に自然で、
その格好の良さに演劇を観ているのかライブに来たのか
一瞬判らなくなってしまう程魅力的でした。

吉田さんの歌声は年を重ね更に艶やかになり、聞く人の耳の中に
優しく滑り込むように入り込み、何日経っても耳に残る不思議な
歌声は今でも健在でした。
エディット・ピアフの自伝の中で、彼女がただ電話帳の文字を
読み上げるだけで人々が涙したという逸話があるのですが、
吉田さんの声を聞く度に何故かその逸話を思い出すのです。

吉田さんの口から零れる言葉は台詞であって台詞じゃない、
再演を重ね数え切れない程口にしたであろう台詞はたった今、
舞台の上で口を突いて出た言葉のように思わせる程「嘘」がないのです。
森繁さんの様な名優と言われる役者さんは人が書いた台詞を口にしても、
それが自分の言葉にしか聞こえないのだとよく言いますが、
吉田さんも間違いなくその系譜に連なる女優さんだと思いました。

また、パンフの中で共演の役者さんが食べ物の名称が台詞の中にある
だけで、その食べ物が例えなんであろうとも、吉田さんが口にしただけで
それはどの位美味しいモノなのだろうか・・・と想像してしまう程美味しそう
に聞こえるのだとコメントしているのを読み、劇中にある「世界一おいしい
サラダをご馳走するわ」というまどかの台詞が耳から離れなかった理由が
ようやく判明しました
なるほどそういう魔法に掛けられていたのか・・全くもってすごい女優さんです。


休憩を挟んで3時間を超える大作にも関わらず、時間は瞬く間に過ぎてゆき
悲しい幕切れから一転、役者総出のフィナーレに突入します。
役者が皆、劇中のバンドの衣装に着替えメインテーマの「ウェルカム上海」を
はじめ、ジャズの名曲を演奏しながら「上海バンスキング」名物のロビーでの
アンコールの為に役者達は同じように移動をする観客の間を縫ってロビーへ
移動します。
昔からの常連客はステージ上のフィナーレの途中からロビーへの移動を
開始し、少しでも近くで見る為に席取り争奪戦が行われ、演奏が始まる
頃にはもうこの有様!

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人、人、人の波の中、「林檎の木の下で」を歌う吉田さんの優しい歌声
が流れてきて、更にダブルアンコールの「ウェルカム上海」で本当の
幕切れを迎えます。
最後は観客の誰もがこの場を去るのを惜しむかのように、自然発生的に
「ウェルカム上海」の歌詞を口ずさみ、惜しみない拍手をキャスト全員に
送りながら、観客席に戻って行く役者を見送るという、他では観る事の
出来ない光景が繰り広げられるのもこの芝居ならではでしょう。
客もキャストも誰もが幸せそうな笑顔で、満ち足りた顔をして劇場を
後にするお芝居なんてそうそうありません。

初演から31年。
決して錆びる事のない演劇界のマスターピース「上海バンスキング」。
後の世代に伝えて行く為にも様々な形で演じ続けられてゆくのに
相応しい名作には違いないのですが、オンシアター自由劇場という
集合体が演じて初めてこの空気を作り出せる事を考えると、
もしかしたら代替えの効かない永久欠番にするしかないのかも
知れません。

最後の「ウェルカム上海」を聞きながら、自分がこの幸せな空間に
身をおける事の喜びを感じると同時に、これが見納めなのか・・
と思うと、自然と涙がポロポロ零れて仕方がありませんでした。

演じる事をまず役者本人が心から楽しみながらも、見事なまでに
プロの仕事をやりきる自由劇場の役者さんは、今も昔も私が思う
「大人」の永遠の理想像なのだと、少年のように笑う串田さんの
くしゃくしゃの笑顔が思い出させてくれました。

本当に良い舞台でした。
そして、宝物のような時間をありがとうございました。






2010/03/12

「パレード」の余韻

行定監督の最新作「パレード」を観た。

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私より先に観た友達からこんなメールが来た。
「怖い・・・こんな怖い映画だと思わなかった」
行定監督曰く、「青春映画のふりをした恐怖映画」だと言う。
友人からのメールはまさに行定監督の意図する事をそのまま言い当てた
感想だった。

友人からのメールは更にこう続く・・

「年齢も出身も違う人間が共同生活では、表面的で親しみを失わない
程度の距離を置いた関係は、当然だと思うし、それは若者特有のものとは
言いきれない。仲良し仲間ではないなら尚のこと。
そうはいいながらも結構緩く依存しちゃってんのは今時の若者を現してる。

後味、確かに悪い。
怖さが余韻残る…っうか、まだ残ってる。
多かれ少なかれ誰しもダークサイドは持ってると思うし、それが露呈した時の
衝撃がちょっと自分の中で落ち着かず、胸がざわざわした。
壊れる前の人間関係って怖い。
そしてそこに流れる冷たい空気が…怖い。」

私自身もそれなりにルームシェアという環境に身を置いた事があるが、
映画のように希薄な人間関係ではなく、元々友人という関係を前提にした
共同生活なので、劇中の「それ」とはかなり異なる。
健全という訳ではないが、も少し単純でそれなりに面倒な環境だった。

・・に比べ、「パレード」の中の人間関係は怖いくらいに上っ面だけで、
距離的には近いのに相手の領域に全く踏みこむ事などない関係にある。
にもかかわらず、都合の良い時にだけ無神経なほどに相手に依存するのが
更に解せない気がした。

一緒に観た本好きの親友は、見終わって開口一番「裏・星新一だね」と言った。

劇中、「自分が観ている相手の顔だけが、全てでは無い」という意味の台詞がある。
SF映画「猿の惑星」の中で繰り広げられるどんでん返しのように、
映画の中の人間関係が音を立てて崩れていき、身近な相手の知らざる顔と
対峙しなくてはならなくなった時の、出演者の表情が余りにものっぺらぼうで
ひたすら怖かった。
生んでくれた親に「あんたどこの子?」と言われる様な、まるで自分の存在を
全否定された時の底なしの恐怖に近いモノがスクリーンの中に存在していた。

映画の内容を聞いて、自分にとって親友だと言い切れる人と観に行くと
面白いかな?と思い、コレと決めた相手と観に行ったが余りに違かった。
いつ失ってもそれを引きずらない関係とでも言うのか、そんな人間関係
など自分には到底考えられないのだ。

時間が経つにつれ、映画のワンシーン、ワンシーンに対しどうして彼らは
そういう行動に出たのだろう・・という疑問が次々と湧き出てきた。
しかし、私には時間をかけて考えてもその答えが見つからなかった。
見終わって一晩経っているにもかかわらず、自分の中で映画「パレード」の
余韻が静まる事は無かった。

先ほど買ってきたパンフにじっくりと時間を掛けて隅々まで目を通した。
そして、この映画にはサブテキストが必要だとつくづく思った。
パンフには行定監督、原作者の吉田修一氏、精神科医の名越康文氏による
解説に近いコメントが掲載されていた。
特に名越氏の専門家の視点から見た「パレード」の中の人物分析には、
本当に助けられた。
と、同時に生きて行くという行為の怖さを再認識させられた。
これからこの映画を観られる方は、是非見終わってからパンフを買い求めて
頂きたいと思った。
もちろんネタバレという理由もあるが、一番は見終わってざわついた気持ちを
落ち着かせるには、この3氏の言葉が不可欠だと思うからだ。
これから原作を読む私には、このパンフは欠かせないサブテキストになるだろう。

映画の中の共同生活は2LDKに男女4人生活するという、怖いくらい
プライバシーのない環境にも関わらず、まるで相手が見えないかの如く
4人の「個」が成立してしまうという不思議な環境だった。
そこに登場するサトルという異分子の存在が、ぬるま湯のように曖昧だった
4人の共同生活に一石を投じる。
このサトルを演じる林遣都君が、10代の少年特有の脆さと図太さという
相反する表情を巧みに演じていて、そこにリアルに存在していて魅力的だった。

林君だけ1人抜きん出て若いが、後の藤原竜也、小出恵介、香里奈、
貫地谷しほりの4人のルームメイトはほぼ同世代の役者さんばかりが
顔を揃えた。
監督曰く、一度組んでみたかった役者に声を掛けてみたらしい。
その役者達がことごとく原作の「役」に重なっていったのは、役者の力なのか、
監督の演出力なのか・・おそらく両方だろう。
先に見た友人から、あの役は藤原君じゃなくてもいいのでは?と思ったとメールが来た。
なので、その言葉を念頭に置きながら映画を観たが私の感想は違った。

あの感情の振り幅の大きな役を演じるには藤原竜也の役者の存在が
不可欠だったのだ・・と、見終わった私には確信のようなモノが沸々と湧いてきた。
今回の「直輝」はデスノートの「月」やバトルロワイヤルの「秋也」の様に、
悲壮感が漂う佇まいでもなく、重い使命を背負っている訳でもない。
薄い氷の上を歩くような不安定な精神状態から、一気に爆発するような感情に
自分を持っていくのはやはり役者としてのスキルが必要である。
その上で彼が最も求められてきたモノを敢えて封じ、今まで観た事のない
藤原竜也を、監督自身が観てみたかったのがキャスティングをした最大の理由
だと監督は言った。
藤原君はそんな役者として幸せな要求に対し、緻密な演出をする監督を前に
「直輝」であろうと懸命に応えていたと思う。

決して心地よい余韻ではない。
・・が、しかしこの居心地の悪い余韻から逃れたいとも思っていない。
中毒性のある、まるでループのように繋がった着地点の見えない余韻に
もう少し浸っていたい、そんな自分でも思いもしなかった気持ちに今はなっていた。

«オリンピックを終え・・

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