ライトとボジョレーヌーヴォーと爆弾発言の夕べ
11月の半ば過ぎると町中でやたら目に付くようになる「ボジョレーヌーヴォー」の文字。
昔は「猫も杓子もボジョレーヌーヴォーってアホじゃなかろか、新米入荷!みたいなもんじゃん!」と、どちらかというと斜に構えていたのですが、数年前にある場所で行われるボジョレーヌーヴォー解禁のイベントに友人に誘われてからというもの、いつの間にか毎年この時期を楽しみにするようになっていました。
ある場所というのは、池袋からほど近い目白の住宅地の中に建つ「自由学園 明日館」という国の重要文化財にあたる建築物でして、元は大正10年に女学校として建てられた施設です。
この建築物は昔の帝国ホテルを設計した世界的有名建築家であるフランク・ロイド・ライトと、その弟子である遠藤新の手によるもので、現存するライトの作品の中でも、日本の建築史における重要な歴史的建築物の一つと言われるものです。
大きな戦争を経て年代を経るに連れ建物自体の傷みも進んでいたところ、重要文化財に指定されたのを機に実に2年という期間をかけ、丁寧に保存・修理工事を施し、こうして一般公開をされるようになったそうです。
これがライトアップされた明日館の正面からの図。
直線的な意匠がライトらしく、美しさと潔さのようなものを感じる佇まいに来る度に感動してしまいます。
後方に見えるラブホの無粋な看板さえなければ、更に素敵なんだけどねぇ・・・
文化財なんだから、設置する時点でよ〜〜〜く考えろ!ラブホ!
このフロアスタンドもライトの作品。
結構ドラマの小道具とかに使われてるので、この照明なら知ってる!って人は結構いるんじゃないかしら・・?
数年前、池袋の百貨店に勤めている友人がたまたまこのボジョレーヌーヴォーのイベントを知り、その時はライトの設計した建物の方に興味があって、それ見たさにいそいそと駆けつけたのが最初でした。
それとボジョレーヌーヴォーの解禁もさることながら、実は「ラクレット」と呼ばれるホール状のチーズを半分にし、その表面を熱で炙ってトロ~リと溶けた部分をパンやボイルした野菜に付けて食べるという、チーズ好きには何とも言えない食べ物に惹かれたのも大きいかな。
その後は回を重ねるごとに年々バージョンアップした様で、今年はラクレット以外にもソーセージやピクルス、学園の関連施設で作られたチーズなど、おつまみのバリエーションも増え楽しさ倍増。
このチーズのとろける様を見ているだけでも幸せな気分!我が家にもこの設備が欲しい!!!!
夏に行われる「一夜限りのビアガーデン」にも参加しましたが、こちらの企画するイベントは本当にハズレがなくて、毎回お知らせが楽しみになります。
去年は暖炉のあるホールの方で頂いていたのですが、今年はホールでノルディック民謡のミニライブがあると言うことで、昔は食堂だったという中二階の広間で頂きました。
ここの調度品も勿論全てライトとその弟子の遠藤新によるもので、修理に合わせ作られた復刻版に混ざってその当時のままの物も置いてあり、ここぞとばかりにオリジナルのテーブルで乾杯をしようと陣取りました。
ようやく席に着き乾杯をしたところで親友の旦那が遅れて登場し、再び乾杯。
どうやら、我々に渡そうと持参するはずの絶品の柿を自宅に忘れたので、取りに戻ってくれたのだとか、Thanks!
そして登場するなり「爆弾発言していい?」と一言。
おやおや何かしらと耳を傾けると、「子供が出来ちゃった」と余りにも予想外の爆弾発言に一同しばし言葉を発することも出来ず、ワインの味も分からなくなる始末(笑)
20代のカップルならビックリもしないけど、年齢的にももちろん出産適齢期外だし、結婚10年目!しかし同棲期間はNewYorkの時代を含むと20年近くなるカップルなだけに、てっきりこのまま子供を持たず友達夫婦で一生を過ごすとばかり思っていたので驚きです。
一瞬の沈黙の後は一気に喜びが込み上げてきて、みんな口々におめでとうの嵐!
今まで作らないと決めていたわけでは無いけれど、長いこと機会に恵まれず、子供好きなだけに人の子供の世話ばかり焼いていた親友が、今度は本当に母親になるんだと思うと、何だか感慨に浸る間もなく涙腺がゆるんでウルウルっと・・
しかし、親友が次の瞬間ポロっとこぼした「でも、予定日が来年の7月末なんだよねぇ・・もろにフジロックとぶつかっちゃうのよ〜」という何ともROCK馬鹿の呆れた一言で現実に戻され、「馬鹿〜っ!それどこじゃないでしょ〜!!」と窘められる新米妊婦がここに一人(笑)
来年は1回お休みして、再来年は私のRadio Flyer(フジロックの荷物運搬用のキャリー)に子供用のキャリーを連結して参加すれば良いじゃん!と言い含めて納得させました。全くどこまで脳天気なんだか・・
とにかく今は妊婦生活に専念して、親友が無事に赤ちゃんの母になれる事だけを天に祈るのみです!
・・・と、話は突然の青天の霹靂な発言により横にそれましたが、すぐにいつもの馬鹿話に戻り、来月の忘年会の打ち合わせで盛り上がる性懲りのなさに、さすがの旦那も呆れ顔。
そうこうしていると、いよいよノルディック民謡のライブが始まり、30分ほど北欧の神秘的な歌声に酔いしれた後、別棟にある講堂を見学して帰路に・・はつかず(笑)、予定通り池袋の街に繰り出し初モンゴル料理を堪能しました!美味しかった!!
これがノルディック民謡が響き渡ったホールにある暖炉。
国の重要文化財と言うことで、消防署の許可が無くては利用できないと言うこともあり、年間数えるほどしか暖炉に火が入ることは無く、これは貴重な一枚。
去年のクリスマスの時は、この火でマシュマロを焼いてハフハフしながら食べました
今年もおそらくクリスマスイベントの際にこの風景を見ることが出来るはずですので、見たい方はお見逃し無く!
そして美しい講堂を覗いているのが、妊婦の亭主に成りたてホヤホヤのJ君。
君の華奢なその両肩にずしりと掛かる重みに負けず頑張れ〜っ!
私も全面協力するからね!
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